免疫力を高めるための栄養成分小事典

免疫力効果のある栄養成分について情報発信しています。

イラスト1_レッド

HOME ≫ アミノ酸

アミノ酸の免疫力効果

アミノ酸の効果・効能

 アミノ酸の主な免疫力効果は、免疫機能の向上筋肉疲労の予防・回復体力や筋力の向上脂肪の燃焼促進などです。また、集中力を高める効果リラックス効果もあります。

 人間の細胞はタンパク質で構成されていますが、人間の体は60~70%が水分で、20%がタンパク質などのアミノ酸で出来ています。タンパク質はおもに筋肉や骨、消化管、内臓、血中のヘモグロビン、髪や皮膚のコラーゲンなど、身体の重要な組織をつくっています。

 このタンパク質を構成している成分がアミノ酸です。もちろん細胞を傷つける活性酸素を抑制する機能が備わっている酵素として知られるSOD(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ)や、白血球中のNK(ナチュラルキラー)細胞をはじめとする免疫細胞もアミノ酸から作られているため、免疫力や健康な生活を維持するためにはアミノ酸は欠かせないものなのです。

 必須アミノ酸と残り11種類の非必須アミノ酸が複雑に組み合わさることで、10万種類もの様々なタンパク質が作られているとされます。肉や魚、穀物などを食べると、そのタンパク質は20種類のアミノ酸に分解され、身体の中で、再びタンパク質に組み換えられます。

 アミノ酸は自然界では500種類ほど発見されていますが、その中で人間の身体のタンパク質を構成しているのは20種類です。11種類は体内で合成することが出来ますが、9種類は体内で合成出来ないため、「必須アミノ酸」と呼ばれています。残りの11種類は「非必須アミノ酸」とされていますが、おろそかにしていいわけではなく、どちらのアミノ酸も健康維持に重要な役割を担っています。

 アミノ酸を豊富に含んでおり、特に必須アミノ酸スコアが高いとされている主な食品は、あじ、さけ、かつお、鶏卵(全卵) 牛乳(生乳) ヨーグルト、チーズ、そば、ベーコン、しじみ、大豆などです。

 また、アミノ酸は過剰に摂取し続けると、特定のアミノ酸が血液中に過剰になり、さらに細かいレベルに分解して身体の外へ排泄する作業が必要になるため、腎臓や肝臓に負担をかけることになります。

 そのため、腎臓病や糖尿病性腎症などを引き起こす可能性や、その他、手足のしびれや神経の興奮、血圧の上昇、免疫力低下などを引き起こすことも考えられます。

必須アミノ酸の効果・効能

必須アミノ酸9種

バリン ・ロイシン  ・イソロイシン ・リジン ・メチオニン ・フェニルアラニン

トリプトファン ・ヒスチジン ・スレオニン


 9種類の必須アミノ酸はどれも身体の健康維持全般に関わるので重要ですが、特に免疫力に関連しているのは、リジン、ロイシン、トリプトファンなどであると考えられます。

 リジンは主に、からだの組織を修復し成長に関わる作用があり、たんぱく質の組み立てに関わっています。たんぱく質は体内で細胞や細菌・ウィルスの侵入を防ぐ抗体の材料として用いられる為、リジンは成長と免疫力の向上に重要な役割を果たしています。

 また、疲労回復に効果のあるブドウ糖の代謝や骨を丈夫にするカルシウムの吸収を促進する働きを持つことで知られています。

 ロイシンは普段不足することはあまりありませんが、肝臓の機能を強化する大事な役割があるため、肝臓を労わり、肝機能を向上させて免疫力を高めたい時には摂取が必要になってきます。また、筋肉の成長促進と維持の効果があります。

 トリプトファンは体内に取り込まれると、脳内物質のセロトニン・メラトニンの材料となる性質があることから、精神の安定を促すという抗うつ作用を持っています。メラトニンは体内時計の調整を行う効果があり、睡眠と密接な関係があるため、トリプトファン自体を摂取することで神経の鎮静作用や睡眠改善効果を得ることが出来ます。

 トリプトファンが不足するとセロトニンやメラトニンが作られなくなるため、うつの症状になりやすくなったり、不眠症になりやすくなったりして免疫力の低下を招く可能性があります。

アミノ酸が豊富なローヤルゼリー

非必須アミノ酸の効果・効能

非必須アミノ酸11種

アルギニン ・グリシン ・アラニン ・セリン ・チロシン ・システイン

アスパラギン ・グルタミン ・プロリン ・アスパラギン酸 ・グルタミン酸


 11種類の非必須アミノ酸は体内で作られるため、常に摂取する必要はありませんが、身体に有効に作用するものが不足がちになり免疫力が下がっている場合が あるため、積極的に摂取したいものもあります。中でもとりわけ免疫力と深く関係しているのは、アルギニン、アスパラギン酸、シスチン、グルタミンなどだと思われます。

 アルギニンは成長ホルモンを合成するアミノ酸です。大人はアルギニンを体内で合成できますが、子供の場合は必要十分の量を合成出来ないため、準必須アミ ノ酸と呼ばれることがあります。細胞の新陳代謝を促進し、身体を育てる成長ホルモンを合成するための材料で、筋肉や骨格の強化を促します。また、そのこと が体内の活性化、免疫反応の強化にも関わってきます。

 アスパラギン酸は、その名の通り、疲労回復に効果あると言われるアスパラガスから発見されたアミノ酸です。たんぱく質の合成に使われますが、それ以外に も窒素代謝やエネルギー代謝に関わっています。また体内に残ると毒性を発揮するアンモニアを体外に排出して中枢神経を守る役割や、ミネラルを全身に運ぶな ど、体内で様々な作用を行います。

 シスチンは、アミノ酸システインが二個結合したアミノ酸で、銅などの有害金属や喫煙などで生じる活性酸素から体を守るとされています。また、お茶の葉 などに含まれているテアニンと結合することで、風邪やインフルエンザのウイルスへの抵抗を高めるグルタチオンというペプチド(化合物)が生成されることが知られています。

 グルタミンは人体のアミノ酸の約6割を占める重要なアミノ酸であり、免疫器官である小腸の主なエネルギー源にもなっています。小腸に集まる免疫細胞の中 でも特に重要なリンパ球のエネルギー源にもなっているため、体内でグルタミンが不足するとリンパ球の数と働きが減少し、免疫力が低下するとも言われています。